経理スタッフを中途採用する時に重視するポイント
私の現在勤める会社は、あまり大きな会社ではないので新卒の採用人数は毎年数人程度です。
そうなると、新卒から経理に配属される可能性は低く、また新卒は入社後数年間はローテーションによる異動が予定されており、部署の長期的な人材としては保証されない面があります。
そこで、頻度は多くはありませんが、人材を獲得するには、中途採用を実施する必要があります。
中途採用の際には、基本的に経理部署が書類選考から一次面接まで関わることになります。
部署の担当として、経理スタッフを採用する時のポイントはいくつかあるのですが、
最低限必要なところとして重視しているところは以下の3点になります。
- 勤怠がしっかりしていること
- 簿記の知識があること
- 協調性があること
勤怠がしっかりしていること
まずは「勤怠がしっかりしている」ということを見ています。
「勤怠がしっかりしている」とは病気等の長期休業がなく、突然の休みや遅刻等がないということを意味します。
病気等の長期休業は履歴書の空白期間等から読み取れる場合もあるのですが、履歴書に必ず書かれているわけではありませんので、突然休みやすいか?遅刻等がないか?と同様に面接で(直接的にではありませんが)確認していくことになります。
これは経理に限った話ではないところもありますが、経理は特に時期的な繁忙が比較的計画的に予定されており、そのタイミングで急に欠員が出ると影響が大きいのです。
例えば、月次決算であれば毎月月初1週間程度で作業をする必要があり、
年度決算(3月決算)であれば、4~5月で作業をする必要があるため、
経理の管理職からすると、他の時は休んでもいいけど、その時だけは絶対休まないでね!
といった考えを持っています。
簿記の知識があること
中途採用者であれば、基本的には経理の経験者を採用することになるのですが、年齢が若い人を採用する場合には直接的な経理の経験が無くても採用を検討する場合があります。
その場合でも、最低限、簿記の知識がないと検討の土台には上がりません。
教育の時間的余裕があるならば、素人でもよいのかもしれませんが、業務を抱えた中で、
借方と貸方がどっち?
資産、負債、資本、費用、収益の違いは?
といったことを中途採用者に一から教えていることはできません。
そういった状態であれば、新卒を配属してもらうのと同様ですし、社内異動を検討した方が、「会社に合わずに辞めてしまうのではないか?」といった面の懸念は少ないです。
その点で、簿記検定の資格取得はある意味では必須と言えるかもしれません。
またそういった意味で、経験者を募集している状況では、未経験者を経理として採用するのはかなり難しいです。
協調性があること
経理の仕事は自分一人だけで完結するものではありません。
例えば、
①営業部員が作った経費精算伝票を、②営業部長が確認して財経部へ提出する。
経理に提出されたものを③経理課員が確認して、④経理課長が承認し、⑤財務課員が支払手続きをして⑥財務課長が送金処理をする。
というようにこれだけでも①~⑥の6人の登場人物が出てきてそれぞれの段階で訂正や確認事項があればそれぞれにコミュニケーションを取る必要があるわけです。
複数人の共同作業がある時に、自分の主張を伝えるだけでは業務がスムーズに進まないのです。
自分の目の前の業務だけでなく、その前後の工程のことを考えてコミュニケーションを取れる協調性が必要になります。
これも履歴書で読み取るのが難しい部分ではあるのですが、履歴書からは前後の工程やその調整がある業務かどうかを見るのと、面接ではそういったエピソードがあるか、確認するようにしています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
経理スタッフを中途採用する時に重視するポイントは以下の3つになります。
- 勤怠がしっかりしていること
- 簿記の知識があること
- 協調性があること
履歴書からはなかなか読み取れない部分もあるのですが、これは経理が共同作業の面を多く持っていることから必要な要素だと思います。
これから、経理スタッフを採用する方、あるいは経理スタッフとして採用される方、はこれらを重視されてみてはいかがでしょうか?
コメント